ツクルキャンプ キッズコース '24
COLUMN

ツクルキャンプ キッズコース '24

子供も大人も、正解に縛られず、好奇心と対話を頼りに、自分だけの物語を見つけ出す。ツクルキャンプの様子をお届けします。

ツクルキャンプ

#01 ツクルキャンプをやりたい!

#01 ツクルキャンプをやりたい! サムネイル

ウツワツクル代表 道上がずっとやりたかったこと。
それが、映画作りキャンプ!
子供に限らず大人も、映画作りに没頭するワークショップ?学校?

いや、キャンプ!

プロ野球のチームがシーズンに入る前にキャンプ合宿に入るみたいな。
そんな映画作りのキャンプ!

それが「ツクルキャンプ」

とはいえ、どんなものになるのかこちらも初心者なので、プレキャンプを開催してみた!
目指す映画作りキャンプは数日間をかけて、こだわった映画を作ることなのだが、まずはお試しで1日でやってみた。
それが2024年6月1日のお話。小学生3名、中学生2名の5名が参加してくれました。
子供たちとただ映画を作るだけじゃ、他の子供映画学校(ワークショップ)と一緒になってしまいます。ウツワツクルが目指すのは、映画作りに「没頭」して、その没頭している自分を感じること。そこで、ウツワツクルは講師が子供たちを指導するという構図ではなく、メンターと呼ばれる大人たちが、子供一人ひとりに寄り添い、好奇心を見つけて、大事にして、それを形にするお手伝いをするという形。

ツクルキャンプも初めてだし、メンターも初めてです。

なので、このプレキャンプで大事にしたのは、子供とメンターとの対話。
メンターが答えを持っているのではなく、メンターが誘導するのではなく、子供の中にある「好奇心」に寄り添い、口から出る言葉だけが真実ではないと思い、観察し、対話すること。

この対話の中で、何か子供たちの中にある「モヤモヤ」や「不安」「不満」「不思議」が出てきてそれが作品に繋がっていくかな〜と想定していたのですが、想定通りにはいかないのが子供であり、人間であり、モノづくりです。徐々に子供もメンターもワケが分からなくなってきました。

「何が正しいんだ?」

正しいや正解を求めてしまうと、もはやカオス。正しいや正解を設定しないで、想像しない「何か」が生まれたら良いな!なんて思ってたんだから。そうして、みんなが「?」のまま、スマホ片手に外へ飛び出しました。

テーマは「光と影」としていましたが、対話を進めていくと、もうそんなの関係なくなりますし、さらに外に出ると、もうそんなの関係なく、みんなと自然の中に行くのはただ楽しいのです。

それでも、何かを撮影しようとするが、今撮っているものは、テーマに沿っているのか?
正解なのか?次に何を撮影すれば良いんだ?と「?」がいっぱいになってしまうメンターと子供たち。

みんなが「?」のまま進んでいく中、そんな中、最年少の男の子には「?」なんかありません。目の前にある気になるものをひたすら撮っていきます。彼にとっては、「スマホで光と影を撮るというルールの遊び」だったのでしょう。

正解とか無いのです。

ただ、その遊びが楽しかったのだと思います。

2時間ほど経つと、なんだか飽きてきます。公園に来て、最初は「公園が楽しい」
次に「カメラを持って撮影が楽しい」ふと我に帰り、「次は何を撮ればいいの?」
こうなると徐々に「楽しさ」よりも目的や理由が必要になります。頑張ることに変わってしまいます。それでもメンターと一緒に頑張ってみますが、徐々に飽きてきます。

そりゃそうです。

ゴールがないし、正解がないからですね。これが、このプレキャンプの反省点でした。

じゃあ、帰って編集するよ!と。この帰るよ!となると勿体なく感じるのが人間ですね。
最後にもうちょっと遊びたくなります。メンターもこの時間がただの「辛い」時間で終わってほしくないので、最後に遊びます。
水遊びや、虫を捕まえる!大人になるとやらなくなっていました。
時代が進み、テクノロジーが進化しても、水遊びと虫取りは変わらない遊び。

さぁ、ウツワツクに帰って、それぞれが撮って来たものを編集してみます。
ここからは、子供たちにとって未知の世界。
プロのパソコンで、プロの編集ソフトで、編集をしていきます。

また次の楽しい時間が始まりました。

このカットを使う?使わない?
どこからどこまでを使う?
順番どうする?
と進めていく、それをスクリーンに移しながらみんなで見る。

大爆笑です。

動画と動画を繋げてみると、何かが生まれる。という感覚。そうすると、さっき自分が撮ってきた動画素材に愛着が湧いてきます。
こだわりが出てきます。「こうしたい!」が出てきます。
BGMを選んだり、タイトルを決めたり、エンドクレジットを入れたりすると

もう映画の完成!

みんなの完成した映画を上映してみる。ワクワクやら恥ずかしいやら、面白いやら
みんなテンション上がって大盛りあがり。考えて、撮影して、編集して、上映。この一連を通して初めて分かって来ますね、最初の対話の時間がなんだったのか、

撮影の時にどんなことを撮ればよかったのか。
ここに関しては、経験をして、やりたいを逆算する能力が必要になってくるんだな、と。
当たり前だけど、この感覚が必要なんだなと、このプレキャンプを通して気づくことが出来ました。

大事ですね。やってみること。

これからツクルキャンプを開催していくにあたり、一歩進んだウツワツクルなのでした。

つづく。